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記事掲載日:1999年12月1日
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温泉スタンドからレジオネラ菌、飲用の男性が肺炎…佐賀医科大グループ調査/佐賀

◇佐賀医科大グループ「生は危険、煮沸を」温泉スタンドから出る温泉水を習慣的に飲んでいた県内の男性がレジオネラ肺炎に感染していたことが、佐賀医科大学内科呼吸器グループなどの調査で分かった。グループはこの温泉スタンドの温泉水からレジオネラ菌を検出。温泉水と発症の因果関係が裏付けられたわけではないが、グループの研究員は「温泉水を生のままで飲むのは危険。飲用するなら、煮沸してからにしてほしい」と注意を呼びかけている。【渡辺亮一】この事例は11月25、26日、福岡市内であった「第69回西日本感染症学会」で発表された。学会資料によると、患者の中年男性は今年8月5日、全身の筋肉痛を伴い熱発。呼吸困難に陥り、同月11日、佐賀医科大病院に入院した。検査の結果、レジオネラ肺炎にかかっていることが分かり、投薬を開始。症状は回復し、現在は完治している。男性は自宅近くの温泉スタンドの温泉水を愛飲していたことから、研究グループは温泉水を採取。レジオネラ菌に詳しい藪内英子・愛知医科大学客員教授に送り、菌の有無を調査したところ、レジオネラ菌の繁殖が認められた。県薬務課は11月26日、問題の温泉スタンドの設置者に、施設の消毒と、菌検査を実施するよう指導。設置者が民間業者に委託した検査ではレジオネラ菌は検出されなかった。 県内にある温泉スタンドは7カ所。県薬務課は以前から「雨ざらしになった施設は衛生面で不安がある」との理由から、設置者に「飲用ではない」という旨の掲示をするよう指導。問題の温泉スタンドは指示に従っていた。-毎日新聞地方版(1999.12.12)