記事掲載日:2003年9月2日
- レジオネラニュース
日向夏祭り、昨年自粛の市長出席レジオネラ問題から1年/宮崎
2003/08/02の朝日新聞 朝刊によると、宮崎県の日向市役所前で1日夕、恒例の「日向ひょっとこ夏祭り」の前夜祭があり、山本孫春市長は来賓として出席したという。昨年の祭りは、7月下旬に「日向サンパーク温泉」でレジオネラ属菌集団感染が発覚した直後だったため、市長は出席を見合わせていた。 市長が今年は出席した理由について、実行委事務局長でもある市の林田俊則・商業観光課長は「市の活性化のためのイベント。実行委員会としては、いつまでも『自粛』というわけにはいかない。被害者への補償交渉に誠意を尽くす一方で、祭りは祭りで盛り上げる必要がある」と話したという。 しかし、昨年と今年とで、市長の立場には決定的な違いがある。県警による今年2月の業務上過失致死傷容疑での書類送検で、市長は入浴客6人を死亡させ、29人に傷害を負わせた刑事事件の容疑者になったことだ。 市長は日向市議を4期、県議を5期半ばまで務め、自民党県連総務会長も経験した政治家だ。自らが置かれた立場は、誰よりも分かっているはずだろう。 昨年の「自粛」から一転しての出席は、「のど元過ぎれば熱さを忘れる」という言葉を連想させる。国内最悪の集団感染事故を、風化させてはならない。と、記者は結んでいた。