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記事掲載日:2003年3月25日
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循環式浴槽のレジオネラ定期検査41%熱海と伊東宿泊施設=静岡

2003/03/25の東京読売新聞朝刊によると、レジオネラ菌が発生しやすいとされる循環式浴槽を使っている熱海、伊東両市の宿泊施設の60%近くが、安全確認のための定期的な水質検査を実施していないことが24日、県熱海保健所の今年度の立ち入り検査のまとめでわかった。水質の管理記録を残している施設も3分の1ほどにとどまり、危機感の薄さが浮き彫りになった。 立ち入り検査の対象は225施設で、循環式浴槽を使っている両市の旅館や保養所、民宿などの宿泊施設をほぼ網羅している。 その結果、国の指針に基づいて保健所が原則として年2回行うよう指導しているレジオネラ菌の検査は、92施設(41%)しか実施していないことが判明した。また、134施設(60%)が、浴槽に塩素を入れて湯の消毒を行っていたものの、一定の時間が過ぎた後に浴槽の塩素濃度を測っているのは66施設(29%)だけ。管理記録をつけている施設も79施設(35%)にとどまった。 レジオネラ菌の検査には1回1万円前後かかり、塩素濃度の測定には特別な測定器の購入が必要。熱海保健所は「特に小規模施設が『観光不況で苦しいのに、経費がかかりすぎる』と敬遠している」と指摘する。 検査結果は、いずれも全国平均よりは良かったが、熱海保健所の幹部は「全国有数の温泉地なのだから、レジオネラ菌への意識はもっと高くてもいいのでは……」と苦言を呈している。