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記事掲載日:2000年4月1日
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レジオネラ菌集団感染「混入防ぐより殺菌が重要」県、徹底呼びかけ=静岡

2000年4月28日、読売新聞によると、掛川市満水の複合レジャー施設「つま恋」の温泉「森林乃湯」で発生したレジオネラ菌による集団感染は、事態の判明からほぼ三週間が経過した。県の二十六日までの調べで、患者は死者一人を含む二十三人。患者はいずれも先月中に同温泉を利用し、菌の潜伏期間が二―十日間とされることから、県は、今後の大幅な増加はないとの見方を示している。菌が大量繁殖したとされるろ過装置は、湯量不足を補うため、還流してきた湯を装置内に一時的にため、砂やろ過材などで湯を洗浄し、ポンプで浴槽へ循環させる装置。森林乃湯などの大規模温泉施設で使用されるケースが多い。森林乃湯を今年二月十一日にオープンするに当たり、経営会社のヤマハリゾート(浜松市)は、ろ過装置を含め「最新の技術と設備を駆使した」という。それだけに「今回のような事態になるとは思わなかった」という。しかし、浜松医大医学部の小出幸夫教授(微生物学)は「水がたまる場所などは特にレジオネラ菌に対する注意が必要で、(ろ過装置は)衛生的には問題があるといわざるを得ない」と指摘している。同社では、森林乃湯はオープン以来、予想を大幅に上回る利用客があったため、一時的に温泉の水質汚染が進み、殺菌効果が薄れてしまった可能性を認めている。いわば、ここに衛生管理の落とし穴があったともいえる。県は、ろ過装置の衛生管理などを含めた、同社の今後の衛生管理方針を判断した上で営業再開を認める意向。