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記事掲載日:2002年2月13日
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レジオネラ菌検出続発/衛生管理追いつかず/岩手県基準値は低めに設定/県

2002/02/13河北新報朝刊によると、レジオネラ菌検出続発/衛生管理追いつかず/岩手県基準値は低めに設定県内の宿泊施設などにある浴槽から基準値を超えるレジオネラ菌が検出されるケースが今年に入ってから続出している。県が2001年12月に自主検査の指導を強化したことや、基準値を低めにしてあることなどが原因とみられる。 ただ、設定された基準値に衛生管理が追い付いていない側面も見られ、県はさらに指導を強めていく方針だ。 基準値を超える同菌の検出件数は2000年度の7件に対し、2001年度は既に倍以上の18件。特に1月以降に11件(12日現在)と急増している。 2000年ごろからレジオネラ菌が検出されたという報告が増えてきたため、県は01年5月、条例で旅館、ホテルなどの公衆浴場に菌の自主検査(年1回)を義務付けた。同12月には、各保健所があらためて検査の励行を通知した。 これを受け公衆浴場は、民間の水質検査機関に依頼し自主検査を実施しているが、基準値が低めに設定してあるのも検出の報告が続出している理由の1つだという。湯100ミリリットルに対し菌の固まりが10個以上検出された場合は、最寄りの保健所に届け出て、改善措置を講じなければならない。 基準値について県環境保全課の滝川義明課長補佐は「実際に感染するのは菌が何万個以上のときとも言われるが、どれぐらいなら大丈夫という科学的な裏付けがなく、基準値を低めにしてある」と説明する。 レジオネラ症に感染しやすいのは、抵抗力が弱い乳幼児や高齢者。感染の主な症状は発熱。症状が悪化し、レジオネラ肺炎になると死亡する例もある。一般的な傾向としてレジオネラ菌が発生しやすいのは循環式の浄化装置を使う温泉や入浴施設。打たせ湯やジャグジーぶろなども菌をばらまきやすいとされ、県では「自主的な衛生管理の徹底」を求めている。