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記事掲載日:2004年9月17日
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アクアス、トータルソリューションを提供、温泉の水質管理向け

2004/09/17の化学工業日報によると、アクアス株式会社は、温泉・温浴水の水質管理に向けたトータルソリューションを提供するという。入浴施設でのレジオネラ症集団感染に対する社会的関心が高まるなか、用水処理や抗レジオネラ属菌用空調水処理剤などで培った技術を応用し、2年ほど前から入浴施設向けに塩素系薬剤の管理装置や専用薬剤の品揃えを図るとともに、水質の分析業務やコンサルタント業務に取り組んできた。レジオネラ対策のパイオニア企業として豊富な実績と技術力、小回りの利く営業力を駆使して、全国の温泉旅館や第三セクターが運営する入浴施設が抱える水管理の問題解決に当たるという。 アクアスが開発した残留塩素管理型薬液注入ユニット「アクアスレジスパ RIC-100」は、水中の塩素濃度を好ましいとされる0.2〜0.4ppmの間に24時間保つことができる装置。塩素濃度を計測しながら濃度が低くなった場合は、自動的に薬液注入ポンプから塩素を注入する。薬品は専用の塩素系除菌剤「アクアスレジスパLQ」を使用する。 薬液注入ユニットを設置できない小規模の浴場向けには、ヘアキャッチャー(集毛器)に投入して塩素系殺菌剤を低濃度で維持する徐溶解性錠剤を販売しているという。また、週に1度のろ過装置の消毒用薬剤も揃えているという。 水質分析は、同社の研究所で行うほか、現地に水質分析車「アクアドック」を派遣し、現場で遺伝子技術を応用したレジオネラ属菌の検査ができるという。また、多忙な施設管理者が迅速・簡便に塩素濃度を確認できる水質検査試験紙「レジスパチェック3」は、試験紙を水に浸すと15秒で変色し、色の濃度によって塩素濃度を測る。1回で塩素のほかにpHとMアルカリ度もチェックできるという。同製品も、主にペンションなど小型の入浴施設がある顧客を対象に開発したものだという。 温浴施設は、設備や営業時間、管理体制がさまざまで、施設ごとに管理指針を確立する必要がある。また施設管理者だけでなく、職員全員が安全を確保し、入浴客からの質問にも応じられる体制が必要であることから、全職員を集めた講習会、月1回の訪問相談、1年間のデータと相談内容をまとめた報告書を提示する「温泉水処理フィールドコンサルタント」を実施しているという。