記事掲載日:1999年12月1日
- レジオネラニュース
腐葉土からレジオネラ菌園芸愛好者、豪で肺炎多発琉球大調査
琉球大医学部第一内科(斉藤厚教授)などのグループが実施した調査で、国内で園芸用に市販されている腐葉土や腐葉土と砂などとの混合土から土壌や淡水中などに生息し、吸い込むと肺炎を引き起こす恐れのあるタイプのレジオネラ菌が、検出された。このタイプの菌は、ガーデニング愛好者にレジオネラ肺炎が多発したオーストラリアで、腐葉土中から広く検出されている。日本でも平成八年、この菌が原因の肺炎で造園業の男性が死亡したが、感染源は不明で、同グループは腐葉土が原因の可能性もあるとみて国内の現状を調べていた。グループは調査結果をこのほど発行された米国の臨床感染症誌に報告。「抵抗力の弱い高齢者や子どもらが腐葉土に水をやるとき、舞い上がる菌を吸い込まないよう口や鼻を遠ざける必要がある」と注意を呼び掛けている。同グループは国内四都市の園芸用品店で、カシ、ナラなどの落葉広葉樹からつくられた腐葉土と、腐葉土と砂、肥料などの混合土計十九袋、腐葉土以外の園芸土三袋を購入。四十三種類あるレジオネラ菌のうち、どのタイプが含まれているかなどを調べた。-産経新聞(1999.12.29)