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記事掲載日:2002年7月30日
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98人感染?2人死亡宮崎・日向、今月開業の温泉レジオネラ菌

2002/07/30朝日新聞 夕刊 によると、崎県日向市の第三セクター「日向サンパーク温泉」(社 長・山本孫春日向市長)の利用客がレジオネラ菌に集団感染し、30日までに感染または感染の 疑いがある人は98人に上り、うち2人が死亡した。施設内の湯からは、最大で厚生労働省の基 準の15万倍のレジオネラ菌が検出された。 県保健薬務課によると、死亡したのは同県高岡町の70代の男性と同県延岡市の60代の女性。 ともに今月上旬に同温泉を利用した後、発熱や吐き気など肺炎の症状が出て入院し、男性は15 日に、女性は22日に死亡した。30日現在、感染者は5人、感染の疑いのある人は死者2人を 含む93人。入院患者も累計で59人にのぼっている。 県衛生環境研究所が7カ所の水質を検査したところ、大浴場の露天風呂と多目的風呂の露天風呂 から100ミリリットルあたり150万CFU(CFUは菌の塊の単位)のレジオネラ菌を検出 した。厚労省の「レジオネラ症防止マニュアル」では10CFU未満と定められている。ほかの 5カ所からも基準の98〜6万8千倍が検出された。 施設側は、19日に県日向保健所から集団感染の可能性があることを知らされ、5回にわたり営 業自粛を求められたが、無視して23日まで営業を続けた。同温泉は今月1日にオープン。浴槽 は湯をろ過して再び浴槽に戻す循環式。23日までに約2万人が利用した。 ○施設と市役所を県警が家宅捜索 「日向サンパーク温泉」のレジオネラ菌問題で、宮崎県警は30日午後、業務上過失致死傷容疑 で同温泉が運営する日向市幸脇の温泉施設「お舟出の湯」と、日向市役所を家宅捜索した。県警 は、宮崎県の水質検査で、殺菌のための塩素が浴槽など7カ所でいずれも全く検出されなかった ことに関心を寄せている模様だ。