2025.11.27
- レジオネラ文献
Interpreting the Results of the Conventional Plate Culture and Gene Detection Methods for Legionella Detection in Environmental Water Samples
- 著者
- HIROAKI INOUE
- 出典
- Biocontrol Science, Vol. 25, No.3, 121-129 (2020)
DOI:https://doi.org/10.4265/bio.25.121
環境水中のレジオネラ属菌の検出方法として,平板培養法が広く用いられているが,結果が出るまでに1週間以上を要する。遺伝子検出法は迅速であることから,代替の検出法として普及している。しかしながら,同一試料を検査した場合でも,遺伝子検出法と平板培養法の結果が異なる場合があり,遺伝子検出法の方が平板培養法よりも高い検出率を示す。この差は平板培養法が寒天培地上でコロニーを形成する能力を持つレジオネラ属菌を検出するのに対し,遺伝子検出法はレジオネラ属菌の状態にかかわらず,存在するレジオネラ属菌遺伝子を検出するためである。本稿では,平板培養法と遺伝子検出法の結果に差が生じる要因と,それぞれの結果の解釈方法について考察する。