2025.11.27
- その他
Effects of Fragrance Ingredients on the Uptake of Legionella pneumophila into Acanthamoeba castellanii
- 著者
- HARUE NOMURA, SAKIKO TAKAHASHI, YUKI TOHARA, YASUNORI ISSHIKI, KEISUKE SAKUDA, KATSUYA SAKUMA, SEIICHI KONDO
- 出典
- Biocontrol Science, Vol. 23, No. 4 (2018)
DOI:https://doi.org/10.4265/bio.23.241
水環境に遍在する生物であるAcanthamoeba castellaniiはヒトに対して病原性があり,またレジオネラ症の原因菌であるレジオネラ属菌の宿主でもある。香料成分について浮遊状態のLegionella pneumophilaに対する抗菌活性,A. castellaniiに対する殺アメーバ活性,およびL. pneumophilaのA. castellaniiへの取り込み阻害効果について検討した。ヘリオナールは比較的高い抗菌活性を示した(最小発育阻止濃度(MIC)32.0 μg/mL)。アニスアルデヒド,カントキサール,ヘリオナールおよびバニリンは殺アメーバ活性を示した(IC50値、それぞれ58.4±2.0,71.2±14.7,66.8±8.3,49.1±2.5 μg/mL)。L. pneumophilaをMIC値以下のアニスアルデヒド,カントキサール,コルテックスアルデヒド50%,またはバニリンで前処理すると,L. pneumophilaのA. castellaniiへの取り込みが明らかに減少した(p < 0.01)。したがって,香料成分はL. pneumophilaおよびA. castellaniiに対する消毒剤として優れた候補となることが示唆された。