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2025.11.26
  • その他

当院における院内レジオネラ感染対策
部署間連携活動支援システム構築の検討

著者
國重 龍太郎, 大湾 知子, 富島 美幸, 武加竹 咲子, 久田 友治, 小出 道夫, 健山 正男, 比嘉 太, 藤田 次郎
出典
日本環境感染学会誌, Vol. 30, No. 1, 14-21 (2015)
DOI:https://doi.org/10.4058/jsei.30.14

浴室のシャワーの検査において,2010年度では5階精神科病棟浴室のシンクタップ1件でレジオネラが検出した.2011年度では4階産婦人科・周産母子センター,NICUのシャワー,シンクタップ,浴室以外の洗面台等水系設備の複数の箇所からレジオネラが検出した.対策としてホース交換と放水を長期間行い再検査した結果,1ヶ所を除いてすべて陰性であった.聞き取り調査によると,陽性であった周産母子センター面談室手洗いシンクは放水による対策が十分に行われていなかった事が判明した.今回はレジオネラ発生箇所と水系設備の配置や使用状況から,組織連携を主とするレジオネラ対策活動指針を考察した.4階は水系設備の最下層であり水が淀みやすい.さらに給水管の使用頻度が低いためにレジオネラの検出が多くなり,レジオネラ感染のリスクが高まると推定される.レジオネラ対策では,給水設備の配置や水系設備の使用頻度を正しく把握する必要があり,調査者は感染対策室,該当部署,設備課との連携と協力,情報交換を迅速に対応することが不可欠である.これを円滑に行えるよう支援できるシステムを構築した.