2016.2.23
- レジオネラ文献
レジオネラ感染に関わるRabタンパク質の同定及びレジオネラ菌の小胞体定着化機構
- 著者
- 新崎恒平、川端美緒、加藤郁子、多賀谷光男
東京薬大・生命 - 出典
- 日本細菌学雑誌 Vol.70, No.1 (2015)
レジオネラ菌は感染後に自らの構造をERGICに擬態させることで細胞内での生存を可能としている。また、この一連の感染経路にはレジオネラ菌より宿主細胞に放出されるレジオネラエフェクターが必須な役割を果たしている。
宿主細胞内において膜輸送をコントロールするいくつかのRabタンパク質がレジオネラ小胞(LCV)の小胞体への移行および定着化に機能していることを報告する。また、小胞体へ到達したレジオネラ菌が滑面小胞体より小胞体内に侵入し、粗面小胞体まで移行した後に増殖していることを見出した。さらに、滑面小胞体から粗面小胞体への移行において宿主細胞の小胞体形態維持タンパク質の機能をハイジャックしている知見も得ているので合わせて報告する。