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2025.11.26
  • レジオネラ文献

環境水からのレジオネラ・宿主アメーバ検出とその制御[3]
レジオネラ症の国内外の動

著者
倉 文明(国立感染症研究所 バイオセーフティ管理室)
出典
日本防菌防黴学会誌,Vol.46,No.8,pp.365−376(2018)

レジオネラ症は重篤な肺炎を引き起こす感染症で増加傾向にある。この原因として,施設環境の老朽化によりレジオネラ属菌が増殖しやすくなっている他,検査法の進歩や医師の関心の高まりによって報告数が増加している背景がある。欧米では冷却塔や給水/給湯系が主たる感染源とされるが,日本では入浴施設が主たる感染源とされる。この違いは生活様式の違いの他,環境中の菌種・遺伝子型の分布の違いが関連する可能性がある。また,海外に比べ日本の患者の平均年齢,男性患者の比率が高い。レジオネラ対策には,施設スタッフの研修と環境水の温度管理が基本である。レジオネラ属菌が増殖する温度環境ではエアロゾル防止,消毒が必須である。