著者

HIROAKI INOUE, MASUMI BABA, SEINA TAYAMA

出典

Biocontrol Science, Vol. 25, No.3, 179-182 (2020)
DOI：https://doi.org/10.4265/bio.25.179

日本では公衆浴場等の浴槽水のレジオネラ属菌の検査が義務付けられている。本研究では，合計132の公衆浴場の水試料を用いて，レジオラートと平板培養法によるLegionella pneumophilaの検出性能を比較した。レジオラートと平板培養の検出下限を合わせて評価したところ，レジオラートでは132試料中26.5%でL. pneumophilaが検出され，平板培養法では12.9%からレジオネラ属菌（そのうち11.4%はL. pneumophila）が検出された。そして，全試料水の83.3%で2つの方法の結果が一致した。本研究ではレジオラートが浴槽水試料中のL. pneumophilaをモニタリングする簡便で効果的な方法であることを示した。