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2015.12.11
  • その他

レジオネラエフェクターLidAを通じたレジオネラ感染に関与するRabタンパク質の網羅的探索

著者
川端美緒、新崎恒平
東京薬科大学生命科学部
出典
日本細菌学雑誌 第68巻第1号 平成25年

レジオネラ菌の細胞内感染において重要な役割を果たすエフェクタータンパク質。その一つであるLidAはRab1と結合することが知られているが、最近の実験で他のRabタンパク質とも結合する可能性が示唆された。宿主細胞には多くのRabタンパク質が存在し、各々が細胞内小胞輸送に重要な役割を果たしていることから、LidAが宿主細胞内で生理的に結合するRabタンパク質を同定し、それらのレジオネラ菌感染経路における機能を調べることはレジオネラ菌の細胞内発症機構の理解に極めて重要である。そこで免疫沈降を行い、LidAと共沈降したタンパク質を解析した。
①数種類のRabタンパク質がLidA結合タンパク質候補として同定された。
②同定されたRabタンパク質とLidAが細胞内にて特異的に結合することが確認された。
③同定されたRabタンパク質の数種類において、細胞内に侵入したレジオネラ菌を覆う膜構造に供給されることを見出した。現在、同定されたRabタンパク質がレジオネラ菌の細胞内感染にどのように関与しているか解析中であり、Rabタンパク質がレジオネラ菌の細胞内増殖に与える影響を調べている。