2015.12.11
- レジオネラ文献
冷却塔水中のレジオネラのマイクロ流路システムによるon-siteモニタリング
- 著者
- 山口進康、那須正夫、阪野文哉
大阪大学大学院薬学研究科衛生・微生物分野(衛生) - 出典
- 日本細菌学雑誌67(1)、2012第85回日本細菌学会総会
目的
マイクロ流路デバイス内に蛍光抗体で標識することにより、試料水中のレジオネラの迅速・簡便な検出が可能になる。本研究では携行可能なマイクロ流路システムを作製し、冷却塔水中のL.pneumophilaのモニタリングを行った。
方法
試料L.pneumophila JCM7571株を用い、マイクロ流路システムに試料と抗L.pneumophila蛍光抗体を流すことにより菌の検出を行った。また、その精度確認のため蛍光顕微鏡での係数も行った。
結果
と考察本システムで得られた値は蛍光顕微鏡での測定値と高い相関性が見られた。また、冷却塔水中のL.pneumophila数の測定では、蛍光顕微鏡での測定値と同等であった。測定に要した時間は2時間以内であり、本システムにより水環境中のL.pneumophilaの迅速モニタリングが可能であることを確認した。また本システムは携行可能であることから現場でのモニタリングを可能にするものである。