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2015.12.11
  • その他

健常人におけるレジオネラ属細菌の疫学調査

著者
山田景子、岡本陽、富田ゆうか、太田美智男
名古屋大院・医・分子病原細菌
出典
日本細菌学雑誌Vol.65No.1 第83回日本細菌学会総会

目的
レジオネラ肺炎は急性期での診断が難しい感染症の一つである。細菌の分離が困難、且つ培養には特殊な培地・培養環境が必要である。近年は尿中抗原検出キットの利用が進んでいるがL.pneumophila血清群1のみの検出で、その他の検出は難しい。今後、キットの対象範囲を広げるためにはレジオネラ感染の実態を把握する必要がある。そこで健常人、肺炎患者の疫学調査を行った。

方法
健常者約60人の血清サンプルについてL.pneumophila血清群1-6、及びL.bozemanii L.dumoffiiL.gormaniiL.micdadeiに対する血清抗体価を調べ、その分布を評価した。

結果
健常人血清について、L.pneumophila血清群3及びL.bozemaniiに対して他の血清群に比較して抗体価の上昇が認められる血清が複数みられたが、いずれも64倍希釈までであった。今後、L.pneumophila血清群7-12、及びL.longbeachae血清群1-2について調査を行う予定である。