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2015.12.11
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循環式入浴施設における本邦最大のレジオネラ症集団感染事例 II 診断検査法の比較

著者
河野喜美子1)、岡田美香1)、倉文明2)、前川純子2)、渡辺治雄2)
1)宮崎県衛生環境研究所、2)国立感染症研究所細菌第一部
出典
感染症学雑誌2007.3第81巻第2号

目的
2002年7月宮崎県の循環式入浴施設においてレジオネラ症集団感染事例が発生した。295名の発症者のうち、95名に対し細菌学的検査を実施し、診断検査方の比較を行った。

方法
1.喀痰からのレジオネラ属菌の分離
2.尿中抗原の検査(EIA、イムノクロマト法)
3.血清抗体価測定(マイクロプレート凝集法、間接蛍光抗体法)

結果
1では24名中3名が、2では75名中23名が、3では66名中5名が陽性と診断された。以上のことから、PCRや尿中抗原検出は、培養や血清抗体価測定よりも陽性率が高く、検査法として有用であった。しかし、培養法は感染源特定のために公衆衛生重要である。