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2015.12.11
  • レジオネラ文献

レジオネラ感染症をめぐる最近の話題ー疫学・病態から抗菌薬療法までー

著者
座長:東邦大学 医学部 外科学第3講座 草地 信也
演者:東邦大学 医学部 微生物 舘田 一博
出典
第53回 日本感染症学会 東日本地方会総会
第51回 日本化学療法学会 東日本支部総会 2004合同学会 一般演題抄録

本邦においてレジオネラ症の存在は強く認識される状況になってはきたが、その診断、病態、治療に関してはまだまだ多くの疑問・問題が残されている。最近になって、Legionella pneumophila血清1型を対象とした検査法であるレジオネラ尿中抗原検出キットが保健収載され利用可能となった。これはその高い特異性からも、レジオネラ症の解明に向けた新しい原動力になることが期待される。また、レジオネラ肺炎マウスを用いた動物実験において、その発症病態におけるアポトーシスの関与が明かになると共に高酸素療法がレジオネラ肺炎による急性肺障害を助長するという事実も最近になって確認され、”動物実験でみられた現象が実際の患者でも生じているのか”という疑問が大きな問題となっている。これは本症の重症化機序を考える上で大変重要な問題であり、研究的・臨床的視点の両面からの解析が必要と考える。