2015.12.11
- レジオネラ文献
温泉水由来Legionella pneumophilaの薬剤感受性
- 著者
- 古畑勝則1)、原元宣2)、福山正文1)、古田真一3)
1)麻布大学・環境保健学部、2)麻布大学・獣医学部、3)九州大学大学院・医学研究院 - 出典
- 防菌防黴学会第32巻第7号
入浴施設の浴槽水を感染源としたレジオネラ属菌の集団感染が相次ぎ、温泉施設での感染源対策が急務とされている。そこで、レジオネラ属菌の生態学的研究の一環として、わが国の温泉水における本菌の生息状況を調査した。試料は2003年に全国各地の温泉水から分離同定したL.pneumophila124株を用いた。この124株について薬剤感受性を検討したところ、供試薬剤10薬剤のうちRFPのMIC90が0.125μg/mLと最も優れた抗菌力を示した。次に、LVFX、IPMが4倍差、AZMとSPFXが8倍差、CAMとGMが16倍差であった。ところが、MINOは16μg/mL、PIPCは>256μg/mLと高い値を示し、それぞれ128倍および4、096倍、RFPより劣っていた。