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2015.12.11
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LAMP法による環境水からのLegionella属菌の検出

著者
安中敏光1)、小島禎1)、池戸正成1)、古畑勝則2)
1)栄研化学株式会社・生物化学研究所、2)麻布大学・環境保健学部、3)宮崎県衛生環境研究所
出典
防菌防黴学会第32巻第4号

従来、Legionella属菌の検査方法は培養法であり、結果を得るためには、最短でも1週間を要する。このような現状では、実際的な生活環境水のLegionella属菌管理は困難で、迅速な検査方法が求められてきた。新しい遺伝子増幅法のLoop-mediated isothermal amplification(LAMP)法によるLegionella属菌の検出は、本属菌に対して特異性に優れ、L.pneumophilaでは60colony forming unit(CFU)/testまで検出可能と高い感度を有している。また、本法は極めて高い増幅の有無を反応過程で生成されるピロリン酸塩とマグネシウムの沈殿物の濁度として計測が可能である。今回この濁度測定を用いたLAMP法でのLegionella属菌の検出を保存菌株を用いて確認し、実際の環境水を用いて評価を行ったところ、感度、特異性は蛍光インターカレータを用いた場合と同等で濁度測定の有用性が確認できた。また、実際の環境水での評価では、対象とした培養法より高い陽性率であり、反応1時間以内で成績が得られた。