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2015.12.11
  • レジオネラ文献

温泉施設レジオネラ集団感染肺炎症例における細菌学的検討

著者
佐々木隆1)、岡山昭彦1)、松元信弘2)、鈴木泉3)、河野喜美子3)、中里雅光2)、坪内博仁1)
1)宮崎大学医学部第2内科、2)宮崎大学医学部第3内科、3)宮崎県衛生環境研究所
出典
感染症学雑誌第78巻臨時増刊号

目的レジオネラ集団感染肺炎症例における細菌学的診断法の意義を検討する。方法循環式温泉によるレジオネラ肺炎疑い例295例のうち入浴より2週間以内の発症を確認した77例について培養、抗体、尿中抗原などの細菌学的診断について検討した。結果と考察集団感染による肺炎症例においてレジオネラに特異的な診断法の陽性率は30%程度と低かった。しかし、一般臨床の場においては尿中抗原を含む細菌学的検査が陰性であっても、レジオネラ属を起炎菌として否定できないことから、特に重傷の市中肺炎診療時には温泉施設の利用などの病歴聴取の併用を考慮する必要がある。