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2015.12.11
  • レジオネラ文献

Legionella pneumophilaの飛散が確認された企業における抗レジオネラ抗体価調査

著者
石粉維世1),宮本比呂志2),保利一1),田中勇武3),谷口初実2),吉田真一4)
1.産医大・産業保健、2.産医大・医、3.産医大・産生研、4.九大・医
出典
日本細菌学雑誌 第55巻 第2号 平成12年

前回調査で、Legionella pneumophilaが飛散していた某製造業の従業員(872名)に対し、今回抗レジオネラ抗体価測定を行い、その抗体保有率と勤務場所や職種などとの関係を調査及びアンケートの結果、日常生活での曝露の可能性は低く、抗体陽性者329名(Lp-1のみ:17名(1.9%)、Lp-6のみ:279名(32.0%)、両方:33名(3.8%))の抗体価上昇は職場での曝露が原因と考えられた。職種別陽性率は、ライン32.6%、事務41.0%、営業43.2%、構内巡回52.0%であった。事務以外の作業では、屋外>屋内>室内と陽性率は低下する傾向にあり、曝露頻度との関係が示唆された。なお、性別による陽性率は、男性34.5%、女性74.6%であり、同一職場でも女性の陽性率が高かった。この企業ではこれまでレジオネラ症と確認された例はない。