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2015.12.11
  • レジオネラ文献

L.dumoffii、L.gormaniiにおけるkatB遺伝子の検出とクローニング

著者
清水由紀子1)、前川純子2)、高槁朋子1)、渡辺治雄2)
1.星薬大生物活性学、2.感染研・細菌
出典
日本細菌学雑誌第57巻第1号平成14年

Legionella属菌は経気道感染によりレジオネラ症を引き起こす。catarase-peroxidase(CPase)haMφの殺菌機構に対して抵抗する因子の1つであり、 L.pneumophilaではkatBの2つのCPase遺伝子が同定されている。今回はL.pneumophila以外の2種類が保持するCPaseの比較・解析を行った。 L.dumoffii、L.gormaniiの菌体破砕物を作りNativePAGE後、活性染色を行ったところ、2種類ともCPase活性が確認できた。次にCPaseをコードする遺伝子の存在を確認するためにL.pneumophilakatB断片をprobeとしてSoutherm blottingを行い、katBに相同なバンドが検出できた。それぞれの染色体を鋳型としてPCRで得たkatBと相同性のある断片をprobeとし、大腸菌K-12株を宿主にpUC19をvectorとしたgenomiclibraryを作成してcolony hybridizationを行い、kitBホモログを含むクローンを得た。 L.dumoffii、L.gormaniiそれぞれのクローンはL.pneumophilaのクローンと同様にCPase欠損株である大腸菌K-12株UM258にCPase活性を付与した。又、塩基配列の比較でも高い相同性を示し、katBLegionellaの中でかなり保存されていることが判明した、としている。