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2015.12.11
  • その他

PCR法と尿中抗原検出法によるレジオネラ症の診断

著者
琉球大学医学部第1内科
小出道夫、新垣紀子、宮良高雄、新里敬、比嘉太、健山正男、斎藤厚
出典
感染症学雑誌Vol.76臨時増刊号March 2002.第76回日本感染症学会総会学術講演抄録P.106

レジオネラ症の確定診断法であるPCR法と尿中抗原検出法との比較は、ヒトの臨床検体を用いて検討した報告は少ない、琉球大学医学部第1内科では今回、レジオネラ症患者検体を用いて、PCR法と尿中抗原検出法との比較をおこなった。琉球大学医学部第1内科教室に送付されてきた臨床検体のなかから、レジオネラが気道材料から培養で検出された患者4名の血液、尿、喀痰など計51検体を選び今回の検討に用いた。検体0.5-1mLからlysozyme、proteinase k処理、phenol-chroloform抽出法でDNAを抽出し、プライマーは、Koideらの5SrDNAを検出する5Sプライマーを主として用いている。血液1検体、尿2検体、喀痰など(培養でレジオネラが検出された検体は除く)4検体がPCR陽性であった。今回の検討ではBINAXあるいはBIOTESTキットを用いた尿中抗原検出法の方が陽性検体数が多かったが、尿あるいは血液を用いたPCR法は欧米の報告のとおり。感度もよく有望なレジオネラ症診断法になると思われたとしている。