2015.12.11
- レジオネラ文献
当院における循環式浴槽からのLegionella pneumophilaの分離状況
- 著者
- 佐々木英祐1)、貝田英之1)、泉川欣一1)、原耕平1)、小出道夫2)、斎藤厚2)
1.泉川病院、2.琉球大学第一内科 - 出典
- 感染症学雑誌第76巻第4号P.305
泉川病院及び.琉球大学第一内科における循環式浴槽でのL.pneumophilaの分離状況と塩素濃度について検討し、報告している。
採取場所:病院大浴場、老健施設大浴場、通所デイケアー浴場採取方法
貯水タンク、ろ過器水、入浴前後浴槽水(7日間)、フローミル培養方法
1.検水200mLを7、000rpm、15min遠心分離
2.沈渣に滅菌蒸留水1mLを加える
3.0.2M HCl-KCl buffer 1mLを加える
4.室温15分間作用させる
5.0.1mLをWYOα培地に塗抹
6.孵卵器で4〜7日間培養する。
結果
病院大浴場:塩素濃度0.2〜0.5ppmでは菌の検出なし。老健施設、デイケアー浴場:塩素濃度0.05ppmでL.pneumophilaが培養された。その後0.1〜1.0ppmに変更、以後菌の検出は認められず。以上から循環式浴槽でも塩素濃度の管理を十分すれば、菌の増殖を抑制し肺炎の発症を防ぐ事ができるとしている。