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2025.11.27
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Investigations on Contamination of Environmental Water Samples by Legionella using Real-Time Quantitative PCR Combined with Amoebic Co-Culturing

著者
AKIKO EDAGAWA, AKIO KIMURA, HIROSHI MIYAMOTO
出典
Biocontrol Science, Vol. 24, No. 4, 213-220 (2019)
DOI:https://doi.org/10.4265/bio.24.213

環境水試料のレジオネラ属菌による汚染を,従来の培養法,定量PCR,およびアメーバ共培養法と組み合わせたqPCRを使用して検出した。試料水(n = 110)は日本国内の19の冷却塔,31のアメニティーウォーター施設,および60の河川水源から収集した。培養法ではレジオネラ属菌は3試料(3/110、2.7%)のみで検出された。アメーバ共培養後にqPCRを使用した場合のレジオネラ属菌の検出率は74.5%であったのに対し,アメーバ共培養せずにqPCRで検出した場合は75.5%であった。アメーバ共培養後にqPCRで検出した場合,共培養せずに検出した同一サンプルと比較して,19試料(19/110、17.3%)で菌数が10倍以上増加したことが観察された。これら19検体のうち,L. pneumophilaおよびL. anisaを含む13検体がレジオネラ属菌と同定され,培養不能な菌種はL. lyticaおよびL. rowbothamiiと同定された。本研究では,培養法では検出されなかった検体であってもqPCRとアメーバ共培養法を用いることでレジオネラ属菌を検出できることが示された。さらに,この検出法の組み合わせは,生菌および病原性のあるレジオネラ属菌の検出に有用なツールとなる。