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2018.2.26
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レジオネラ尿中抗原検査の偽陽性例について

著者
宇留間友宣1.2、清田育男1.2、黒田祐子1.2
渡邊裕介1.2、川畑大輔1.3、松本哲哉1.4
1東京医科大学茨城医療センター感染制御部、2東京医科大学茨城医療センター内科(感染症)
3東京医科大学茨城医療センター中央検査部、4東京医科大学微生物学分野
出典
第66回日本感染症学会東日本地方会学術集会(2017)
第64回日本化学療法学会東日本支部総会(2017)
合同学会 抄録集

尿中抗原検査の特異度は多くの報告で90%台後半であり偽陽性率は数%程度と想定される。当院では2016年1月から2017年5月までの間にレジオネラ尿中抗原検査(A社製品)が494件施行され7件が陽性となった。そのうち3件は翌日の尿中抗原の再検査で陰性となり病状、その他検査結果からレジオネラ症は否定的で偽陽性例と考えた。この偽陽性3例について尿中抗原検査の他社製品であるB社製品とC社製品で検査を行った。レジオネラ症の診断のため培養、PCR、血清抗体を追加し2例でLAMP法を行った。A社製品とC社製品は陰性となり全く同じ検査結果だが、B社製品のみ他と異なる検査結果となった。培養、PCR、血清抗体、LAMP法は全て陰性であり尿中抗原陰性と合わせてレジオネラ症は否定的と考えた。