2017.8.4
- レジオネラ文献
当院でのレジオネラ肺炎の検討
- 著者
- 布川寛樹、井上真奈美、大熊康介、小川ゆかり
渡邊崇靖、田村仁樹、皿谷健、滝沢始
杏林大学医学部付属病院第一内科 - 出典
- 感染症学雑誌Vol.91 臨時増刊号(2017)
レジオネラ肺炎は重症化しやすいが、軽症例のレジオネラ肺炎の診断はしばしば困難である。軽症例(ADROP0点or1点)と中等症-重症(ADROP2点以上)の比較検討を行うため、2001年から2016年11月まで当院でレジオネラ肺炎と診断された24症例を後視方的に検討した。レジオネラ肺炎は、他の病原菌による市中肺炎に比して低Na血症を合併しやすく、ADAやCT-ProVasopressinの関与が指摘されているが、その正確な秩序は不明である。しかし本研究では軽症例でより高度の低Na血症/体温の上昇が出現する可能性を示している。軽症の市中肺炎で低Na血症があれば、レジオネラ肺炎を疑うヒントになりうる。