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2015.12.11
  • レジオネラ文献

Legionella pneumophila serogroup9による市中肺炎の1例

著者
伊藤明広、石田直、橘洋正、橋本徹、有田真知子、吉岡弘鎮、田中麻紀、時岡史明、古田健二郎、西山明宏、丹羽崇、池田慧、福田泰
公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院呼吸器内科
出典
日本感染症学会感染症学雑誌2014.5第88巻第3号

65歳男性、高血圧症以外に基礎疾患なし。全身倦怠感、四肢関節痛、発熱、左下肺野に浸潤影を認め肺炎の疑いで当科外来受診。炎症反応の高値、低Na血症、呼吸不全を認め入院。喀痰グラム染色にて有意な菌を認めず、肺炎球菌尿中抗原・レジオネラ尿中抗原ともに陰性で、細菌性肺炎疑いにて治療を開始した。1日目〜CTRX1g×2回/日点滴とAZM-SR2g内服。3日目に解熱、炎症反応低下、浸潤影改善を認め、6日目よりCTRX点滴を中止、LVFX500mg/日内服に変更。9日目に退院。後日、入院時の喀痰培養よりL. pneumophila SG9が検出された。レジオネラ肺炎には一般的にβラクタム系抗菌薬が無効である。本症例ではAZM-SRが有効であった。L.p SG9による肺炎の報告は稀であるので、報告する。