レジオネラ文献

レジオネラ感染による肺胞上皮細胞の遺伝子発言解析

レジオネラは肺胞上皮細胞に直接感染し、肺胞障害をもたらすが、その機序は充分に解明されていない。本研究ではレジオネラ感染初期の肺胞上皮細胞遺伝子発現の変化について解析を行う。
肺胞上皮細胞(A549)培養細胞にレジオネラ病原性株および非病原性株を感染させた。一定時間感染後に、細胞RNAを回収し、遺伝子発現についてマイクロアレイを用いて検出した。
レジオネラ感染に伴い、多様な遺伝子発現変化が観察された。

レジオネラ文献

レジオネラ病原性に必須なⅣ型分泌装置の構造生物学

Ⅳ型分泌装置(T4SS)は核酸、タンパク質のような生体高分子化合物を輸送する細菌の分泌系であり、細菌の接合機構に進化的に近い関係がある。いくつかの病原菌は宿主真核細胞へ細菌タンパク質を輸送する機能のT4SSを持っている。Legionella pneumophilaは細胞内ヒト病原菌であり、Dot/Icm T4SSをいくつかの細菌性”機能性タンパク質”を宿主細胞に輸送するために利用している。輸送された機能性タンパク質は宿主の細胞プロセスを阻害する宿主因子と相互作用する。T4SSは多くの主要な病原菌で発病の重要な役割を果たすにもかかわらず、Ⅳ型分泌装置の分子化学的な基礎部分はいまだ多くが解明されていない。我々は最近のレジオネラDot/Icm T4SSに関する成果に、我々の核と内膜複合体の構造の解析結果を加えて考察した。

レジオネラ文献

レジオネラ菌は小胞体内での移行にRab4及びRab10を利用する

レジオネラ菌は、宿主細胞内の膜輸送および膜融合機構を操作することで宿主内での生育及び増殖を可能としている。また、この操作の過程においてレジオネラ菌から宿主細胞に放出されるレジオネラエフェクターが必須の役割を果たしている。これまでの研究により、レジオネラエフェクターであるLidAと宿主細胞内に存在する低分子量GTP結合タンパク質であるRab4及びRab10との結合を見いだした。レジオネラ菌感染が小胞体においてこれらRabタンパク質を利用しているのかは明らかになっていない。
本研究ではレジオネラ菌が小胞体との融合過程において、滑面小胞体より小胞体内に侵入した後、粗面小胞体へと移行することを明らかにした。また、Rab10の発現抑制でレジオネラ菌と滑面小胞体との融合が阻害され、Rab4の発現抑制で粗面小胞体への移行が阻害されていることを見いだした。さらに、Rab10及びRab4はそれぞれ滑面小胞体、粗面小胞体形態維持タンパク質と結合することを明らかにした。

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レジオネラ感染に関わるRabタンパク質の同定及びレジオネラ菌の小胞体定着化機構

レジオネラ菌は感染後に自らの構造をERGICに擬態させることで細胞内での生存を可能としている。また、この一連の感染経路にはレジオネラ菌より宿主細胞に放出されるレジオネラエフェクターが必須な役割を果たしている。
宿主細胞内において膜輸送をコントロールするいくつかのRabタンパク質がレジオネラ小胞(LCV)の小胞体への移行および定着化に機能していることを報告する。また、小胞体へ到達したレジオネラ菌が滑面小胞体より小胞体内に侵入し、粗面小胞体まで移行した後に増殖していることを見出した。さらに、滑面小胞体から粗面小胞体への移行において宿主細胞の小胞体形態維持タンパク質の機能をハイジャックしている知見も得ているので合わせて報告する。