温泉水に含まれる成分がモノクロラミンに与える影響の確認

目的
モノクロラミンは高pHの温泉や井戸水の消毒に有効であることがこれまでに示されたが、全ての温泉に適用可能であるかは定かではない。そこで塩素消毒に影響するとされる成分、
①アンモニア態窒素②フミン酸③鉄イオン④硫黄⑤ヨウ化物イオン⑥臭化物イオンそれぞれがモノクロラミンに与える影響について検討した。

方法
①〜⑥の温泉成分を溶解させた試験液にモノクロラミン、比較対照として遊離塩素を添加し、一定時間後の成分濃度を測定、安定性について検証した。

結果
①遊離塩素は添加直後に不安定傾向を示し、モノクロラミンは安定に残存した。
②遊離塩素は不安定、モノクロラミンは安定な傾向を示した。
③モノクロラミンの安定性に影響を及ぼすが添加直後の消失は遊離塩素よりは少ない。
④遊離塩素、モノクロラミン両方の安定性に強い影響。塩素剤の濃度管理は難しい。
⑤両方の安定性に影響を与える。見かけ上、遊離塩素がモノクロラミンより安定傾向が認められたがヨウ化物イオンはDPD法(遊離塩素測定)に影響を及ぼすことがわかった。
⑥共に穏やかに減少。見かけ上は遊離塩素が安定傾向を示したが、DPD法では遊離塩素との反応生成物が遊離塩素として誤検出される可能性がある。以上の結果、モノクロラミンに対して影響を及ぼす成分はあるが、アンモニア態窒素などモノクロラミンの効果が期待できる結果も得られた。今後は測定法を含めた更なる検討が必要である。


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