循環浴槽水中のレジオネラ属菌に対する塩素と熱の有効性の検討

目的
昨年はレジオネラ症の年間届出件数が調査開始以来最多となった。循環式浴槽においてもこれまで以上のレジオネラ属菌対策が求められている。浴槽水の殺菌浄化法として塩素系薬剤、二酸化塩素剤、銀イオン、加熱殺菌、化学薬品系殺菌剤など種々あるが、本研究では塩素を分割して注入する方法を主体に熱との併用を検討した。

方法
電解次亜水生成装置と熱洗浄機能を備えた循環風呂装置を用いて入浴試験を実施した。塩素剤は一日に使う量を一定とし、一日2〜4回に分割する3条件で比較した。浴槽水は定期的に採取し、菌の分離、同定を行った。

結果
塩素剤2回/日注入では入浴前後でレジオネラ属菌は不検出であったが、3回、4回注入では10~30CFU/100ml検出された。一般細菌はすべての条件下で低値であった。分離された細菌はブドウ球菌や土壌・水系に生育する環境菌が多く認められた。さらに、1日に使用する塩素投入量を1600mgとし、2回/日の最適な塩素使用条件で電解次亜水生成装置を備えた循環風呂装置を用いて、一般家庭5件で入浴試験を長期的に実施した結果、レジオネラ属菌は不検出であった。


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