比色系PALSAR法の構築とレジオネラへの応用

目的
温泉水中のレジオネラの検出について、これまでの発光系PALSAR法では特定の反応装置や測定機器が必要であり、現場で検査を実施するには導入コストが障害であった。そこで今回、施設管理者が現場において目視で判定可能な比色系パルサー法を開発し、その有効性について検討を行ったので報告する。

方法
比色系PALSAR法は発色基質としてTMBを用いて発色反応を行った。試料として陽性コントロール合成DNAとLegionella philaderphia1菌体を使用した。滅菌した温泉水にL. philaderphia1(9×102 CFU/mL)を接種し、4〜400mLを吸引ろ過して菌体を回収し、それぞれの菌体希釈液(9.0×102〜9.0×104 CFU/mL)を調整し測定を行った。大浴場、露天風呂の温泉水を採取し、比色系PALSAR法でレジオネラの検出を行った。

結果および考察
陽性コントロール合成DNAを用いて検討したところ、10〜50fmol/mLで発色を目視で確認できた。L. philaderphia1を用いて検出限界を確認したところ、菌体希釈液濃度で4.3×103 CFU/mLであった。また、滅菌した温泉水に接種した場合9×102 CFU/mLの菌体希釈液でも発色が確認された。男女大浴場、女子露天風呂でレジオネラ属菌が検出されたのに対して、培養法では男女大浴場のみ検出された。男女大浴場では、AP(-)でも発色が確認されたことから、温泉に含まれる何らかの成分が影響したと考えられた。これらの結果から、比色系PALSAR法は温泉水中のレジオネラに対して目視で判定できることが確認された。


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