Legionella の低濃度オゾン水殺菌効果に及ぼす温度及びpHの影響

目的
浴槽水の消毒にオゾンを導入するため、実際の浴槽水を想定した条件で低濃度オゾン水のLegionellaに対する殺菌効果について検討した。

方法
水温40℃、pH5.8、7.2、8.6、9.5の希釈液を調整し、オゾン濃度0.026mg/l及び0.037mg/lの各pHオゾン処理実験水とした。Legionella pneumophila ATCC33152(Ⅰ型)を用いて菌数が約2×109CFU/mlの試験菌液を調整した。前記を用いてオゾン処理実験を行い、生残菌数を算出した。pH7.0、7.8、8.9の試験水に菌液を添加、塩素処理実験を行い、生残菌数を算出した。

結果
1.水温20℃のpH7.2のオゾン水は3.3分〜5.8分でオゾン濃度が半減することを前回報告した。今回は一般的な浴槽水と同じ40℃に設定、pH7.2は1.9分、pH8.6は0.5分、pH9.5は0.25分でオゾン濃度が半減したが、pH5.8では3分後においても63%のオゾン濃度が残存した。また、オゾン処理実験水に菌液を添加したときのオゾン濃度はいずれのpHにおいても無添加に比べて急速な濃度の減少が認められた。
2.各pHのオゾン水のLegionellaへの殺菌効果は、低濃度領域においても強い殺菌作用を示した。5.8〜9.5のpHで、オゾン濃度0.026mg/lではほぼ完全に不活化することを認めた。
3.一方、pH7.0の0.30mg/l塩素水では1.5分後にほぼ完全に抑制されたが、pH8.9の0.40mg/lでは3分後に初めて1Logの不活化が認められた。

考察・結論
塩素処理での殺菌効果はpHの相違により大きな影響を受けるが、オゾン処理ではLegionellaに対する殺菌効果はいずれのpHにおいても迅速な殺菌効果が認められた。このことから、オゾンはLegionellaに対する塩素消毒を補完しうること、オゾンを効率良く使用することにより浴槽水の安全対策に有効であることが考えられた。


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