急性腎不全を伴い血清抗体で診断したレジオネラ肺炎の一例

症例
71歳男性。発熱、全身倦怠感。当院受診。右下肺浸潤影と急性腎不全にて市中肺炎を疑われ入院。尿中レジオネラ抗原は陰性であったが、多臓器障害と肺浸潤影から可能性を残し、入院2日目からシプロフロキサキシン400mg/日を投与して治療を継続した。腎機能障害の進行、肺うっ血、呼吸状態の悪化により入院4日目より血液透析を開始、入院10日目まで計5回施行した。肺炎については培養では有意菌を認めず、尿中抗原も陰線で原因を確定できなかったがレジオネラ感染症等に準じて抗菌薬を投与した。入院31日目に退院となったが、退院後に血清レジオネラ抗体が512倍と判明し、レジオネラ肺炎と確定した。

考察
尿中レジオネラ抗原検査はレジオネラ肺炎の診断に寄与しているがL.pneumophilaS1のみしか検出できず、培養検査や抗体検査でないと診断できない症例もある。本症例では症状や経過からレジオネラ肺炎を強く疑って治療を施したため、良好な経過をたどることができたと考える。


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