冷却水のレジオネラ属菌検査結果

諸外国では冷却水を感染源とするレジオネラ症の集団発生の報告が多い。日本ではまだ少ないが、冷却水の管理実態を把握し、殺菌剤処理の効果を評価することは重要である。そこで過去8年間のレジオネラ属菌の検出情況を紹介すると共に、各種殺菌剤の有効性について検討する。

方法と結果
2000年4月より8年間に全国のビルや工場などから採取した37、820検体を培養法にて検査し、併せて殺菌剤の使用有無、種類を調査した。1.レジオネラ属菌数は以下の通りであった。
①10CFU/100ml未満25、992(69%) ②〜100 CFU/100ml未満4、375(12%)
③〜1000CFU/100ml未満3、470(09%) ④〜10000 CFU/100ml未満2、525(07%)
⑤10000CFU/100ml以上623(02%) ⑥検出不能835(02%) 2.上記⑥を除いた36、985検体の内、
①殺菌剤無処理2、793検体、内1、179件(42%)はレジオネラ属菌不検出。
②薬品処理22、461検体、内16、951件(75%)はレジオネラ属菌不検出。3.殺菌剤別レジオネラ属菌不検出率は以下の通りであった。
①イソチアゾリン系16640中、12、861(77%)
②カチオン系2040検体中、1、544(1544(76%)
③グルタルアルデヒド913中、800(88%)
④塩素系302中、145検体(48%)グルタルアルデヒデは化学的殺菌洗浄剤として使用されるため不検出率が高いと考えられる。イソチアゾリン、カチオン系も有効であったが塩素系は不検出率が低かった。考察:多検体の解析からレジオネラ属菌の防除に殺菌剤の使用が有効であることが示されたが、殺菌剤処理をしても検出される水系もあることから定期的な検査を行い、対策にフィードバックしていくことが必要である。


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