富山県で発生したレジオネラ症および患者から分離されたレジオネラ属菌の疫学的解析(2005〜2008)

はじめに
レジオネラ症の報告例が全国的に増加傾向にある原因として、尿中抗原検出法により一部の市中肺炎がレジオネラ症と診断されることが指摘されている。一方、培養検査が敬遠され患者からレジオネラ属菌が分離されないことが問題視されている。感染源を追求し、感染の詳細を解明するためにも分離は重要である。2005年から2008年11月までの富山県の発症例から、患者から分離されたレジオネラ属菌と合わせて疫学解析を行い、菌分離の重要性について報告する。

方法と結果
患者から分離した54株の血清型とPFGEによる分子疫学解析を行った。調査期間中のレジオネラ発症は65例でいずれも感染源は特定されていない。診断の大半は尿中抗原検出法であるが、内15例では喀痰培養でL.pneumophillaを検出した。54株中、血清型1が48株(88.9%)、血清型4が4株(7.4%)、尿中抗原検査で検出できない血清型2と3がそれぞれ1株ずつであった。血清型4は一人の患者から血清型1と同時に検出した。51株のPFGE検査の結果、同一患者から分離された同一血清型の菌で異なるPFGEパターンが認められた。考察:このような情報が感染源を特定するのに有力な情報となり、培養検査による原因菌分離の重要性が改めて示された。


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