高齢者福祉施設の水系設備におけるレジオネラ属菌の検出状況

目的
レジオネラ症は抵抗力の弱い人に発症しやすいことから、高齢者が集団で利用する福祉施設の管理には十分な感染防止対策が必要である。しかし、高齢者福祉施設は公衆浴場法や建築物衛生法の適用外となっている。そこで横浜市内の高齢者福祉施設を対象にレジオネラ属菌の検出状況を調査した。

方法
16施設の中央循環式給湯水14と循環式浴槽水20を試料とし、培養法、LAMP法、定量リアルタイムPCR法によりL菌の検出を行った。又、残留塩素はDPD法にて検査した。

結果及び考察
1.給湯水では1試料から培養法、LAMP法、PCR法で10cfu/100mlのL.pneumophila SG1が検出された。ボイラーからの供給温度が低く、貯湯槽等の点検清掃を行っていなかった。
2.浴槽水では、培養法で6試料から101〜103cfu/100mlが検出、L.pneumophila SG1、3、5が分離された。内、5試料で残留塩素が0.1mg/L以下であった。この内1施設の浴槽は水位測定管内部から水が抜けない構造で、内部の水を検査したところL菌102cfu/100mlが検出された。又、LAMP法で13試料、PCR法では16試料からL菌が検出された。
以上の結果から、高齢者福祉施設においてもレジオネラ症防止対策の必要性が認められた。


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