遺伝子による迅速測定法を取り入れた培養法のレジオネラ属菌検出のスピードアップ化

目的
レジオネラ属菌検査の公定法である培養法は現状では結果判定までに7〜10日を要する。遺伝子増幅を利用した迅速測定法(LAMP法、及び定量リアルタイムPCR法)を用いる事により培養法の結果が判明する日数の短縮を試みた。

方法
1.試料浴場水を滅菌し、浴場水由来のレジオネラ属菌(L. pneumophila、SG1、Ⅲ、Ⅴ、L. gormanii、L.micdadei、)5種類の内、1種類づつ添加した試料A〜Eと、5種類全てを添加した試料Fを作製、これに浴場水由来の従属栄養細菌を0cfu/mL(無添加群)、10、000 cfu/mL(高濃度群)含有するよう添加した。
2.方法試料をろ過濃縮・加温処理後に選択培地(MWY及びGVPC)に培養後、出現したレジオネラ様コロニーを白金耳で釣菌してBCYEαに画線し、単離したコロニーを培養法の推定・確定試験に用いた。一方、画線した白金耳をTaKaRa DEXPAT中で攪拌し混濁させた後、遺伝子を抽出しサンプルとしてLAMP法及び定量リアルタイムPCR法でレジオネラ属菌を測定した。

結果と考察
1.試料A〜Fの従属栄養細菌無添加群①培養法で7〜8日②迅速法で5日を要した。
2.試料A〜Fの従属栄養細菌高濃度群①培養法で10日②迅速法で5日を要した。
3.従属栄養細菌が高濃度添加試料
①選択培地から釣菌してBCYEαに純培養するため2代培養する必要が生じ、測定日数が増加した。
②一方迅速法で要する5日間は選択培地による培養時間で生菌数を確定させるためにこれ以上短縮できなかった。培養法を基本とする限り、これ以上の短縮は不可能であった。
4.従属栄養細菌高濃度群において、選択培地から釣菌する際にレジオネラ属菌以外の菌が含まれていても迅速測定法の結果には影響がなく、レジオネラ属菌以外の菌に対して迅速測定法は偽陽性を示さなかった。又、迅速測定法の結果と培養法の推定・確定試験の結果は一致した。
5.今回の結果から、培養法に迅速方の手法を取り入れることにより2〜5日間の検査日数の短縮が可能と考えられた。


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