Acanthamoeba castellaniiとLegionella pneumophilaの捕食寄生相互関係に及ぼす温度の影響

目的と方法
Legionella pneumophilaの寄生性と温度の影響についてL. pneumophila Suzuki株、及びLPO1株を用い調べた。Molx10、100、1000の感染菌量にて15℃、20℃、25℃、30℃の各温度におけるAcanthamoeba castellanii ATCC30234内での増殖性、及び本菌の病原性、増殖性にかかわる遺伝子発現を定量的リアルタイムPCR法にて調べ、両生物の捕食寄生相互関係に対する温度の影響について検討した。

結果
両株ともすべての菌量にて15℃、20℃ではamoebaに殺菌され、25℃、35℃ではamoeba内で増殖した。単独での増殖性は、Legionellaでは35℃で増殖し、15℃では抑制され、amoebaでは反対の結果であった。又、15℃ではcyst化傾向が認められ、cyst状態での35℃感染実験を行った所、tropozoie感染に比して感染性は大きく低下した。一方、L.pneumophilaの細胞内増殖性に関与する遺伝子群の調節遺伝子csrAの発現が35℃で著名に増加し、又、Acanthamoebaではcyst化に関与するとされるMetacaspase1遺伝子の発現が15℃において著しく高まっていた。

考察
以上の結果から夏季を除く自然界の低い水温においてはLegionellaはamoebaに捕食消化されるか、あるいはcyst化により感染排除され、又夏季の自然水あるいは人工水環境の水温の高い環境ではアメーバに寄生する関係が示された。


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