入浴施設に関連したレジオネラ症発生時の浴槽水の菌濃度調査

目的
レジオネラ症発生時には感染症法に基づく積極的疫学調査として地方衛生研究所等において浴槽水からのレジオネラ属菌分離の試み、浴槽水由来株と患者由来株の比較による感染源の特定が実施される。そこで全国の地方衛生研究所が個々に保有する情報並びにデータに基づいて、感染発生時の菌濃度等の情報を収集、解析した。

方法
次のような質問票と回答票を配布、回収し、集計した。
質問票①疫学調査実施の有無②患者の年齢、症状③利用施設④菌分離の有無⑤PFGE解析の有無など

結果
76の地方衛生研究所から回答が得られた。
①入浴施設の関連が推定される事例は35研究所の101事例
② ①の内、患者からレジオネラ属菌が分離されたのは25事例、施設から菌分離があったのは19事例。患者由来株と施設分離株のPFGEパターンが一致し最終的に原因施設の特定に至ったのは14事例。
③ ②の事例の浴槽水等での菌濃度は90〜140、000CFU/100mlであった。
④菌濃度の低い状況での感染事例には肝機能障害、糖尿病、高血圧といった易感染性要因が見られた。

レジオネラ症の発生につながる浴槽水における菌濃度の情報が収集でき、今後のレジオネラ症発生予防の策定に活用されることが期待される。


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