浴槽水からのレジオネラ属菌の検出状況- Legionella pneumophila 血清群1の増加-

目的
わが国において循環式入浴設備における集団感染事例が2000年、2002年に続発し、その後に入浴施設の衛生管理が強化された。しかし、これまで大規模な調査報告がなかった。そこで、全国の多数の浴槽水からレジオネラ属菌を分離し、生息状況を評価した。

方法
2001年度から2006年度(9月まで)に依頼された24、250試料(毎年1600試料以上)の浴槽水を対象とした。2001年、2002年はデンカ生研の10種の免疫血清で、2005年、2006年はデンカ生研の19種の免疫血清とレジオネラ・レファレンスセンターで作製した4種類の免疫血清を用いスライド凝集テストを行い、年度当たり286株から1、499株同定した。

結果
レジオネラ属菌陽性であった試料の比率は、2001年の29%から2006年の10%まで低下した。同様に100mL当たりの菌数も年度により漸減した。L.pneumphila 血清群(SG)5が2001年度には最も多かったが、その後SG1が最も多くなり、SG3、4の比率が減少した。考察:古畑らの2003年度の温泉水の調査でもLpSG1が最も多く、海外の給湯水の調査でも塩素濃度の高い水にLpSG1が多いという。入浴施設における塩素の使用とともに、LpSG1の増加傾向は注目すべきである。


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