温泉貯湯タンクにおけるレジオネラ属菌の継時的動態

目的
レジオネラ属菌の生理状態変化を含めた菌数動態調査例がほとんどないため、我々は某温泉施設野外に設置された加温設備のない源泉貯湯タンクにおいて、タンク清掃後4週間にわたってレジオネラ属菌数や棲息菌の生理状態についての調査を実施した。

方法
清掃・貯湯直後(0日)、1週間後、2週間後、3週間後、4週間後の計5回、タンク下部の排水バルブから1000mLの採取された。これらの試料について「新版レジオネラ症防止指針」に基づきレジオネラ生菌数を調べるとともに一般菌数、エステラーゼ活性を有する生理活性菌数を調べた。

結果と考察
塩素洗浄を伴った清掃駆除直後においても蛍光抗体染色でレジオネラ属菌が確認され、エステラーゼ活性を有する生理活性菌の存在が認められた。生理活性菌およびレジオネラ属菌には経時的増加がみられた。これらの結果からレジオネラ属菌汚染が疑われる水系において、レジオネラ蛍光抗体染色法やCFDA染色法などをスクリーニング法として併用すれば、レジオネラ属菌汚染に対し、より正確な動向を捉えられると思われた。


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