乳児院におけるレジオネラ症の集団発生例

目的
本邦で初めての乳幼児におけるレジオネラ症の集団発生を経験した。ここにその概要を報告する。

対象
2002年6月中旬にレジオネラ症を疑われ、レジオネラ尿中抗原検査で陽性を示した、年齢11ヶ月〜1歳10ヶ月の8名(男児5名、女児3名)。

結果
・鼻汁、咳嗽、発熱は全例に認められ、喘鳴は8名中7名にみられた。咳嗽期間は平均9.9日、発熱期間は平均4.5日であった。
・入院加療を要した6名の検査成績では白血球数7、500〜15、300/?l、CRP0.2〜2.5mg/dlであった。胸部エックス線写真所見では湿潤陰影を2名に認めた。
・治療に関しては、マクロライドまたはテトラサイクリン系抗菌薬を4名に、他の4名にはβ-ラクタム系抗菌薬を使用した。

考察
自験例を通して、レジオネラ症には軽症例が存在することが明らかとなり、症状が軽症でも気管支炎や肺炎などの呼吸器感染症が発しした際には、レジオネラ症も考慮する必要があることを痛感した。また、今後尿中抗原検出法などの迅速診断検査が医療機関に普及し、軽症例から重傷例まで幅広く症例が集積されることにより、本邦におけるレジオネラ症の実態が解明されることを切望する。


レジオネラ文献, 発症例カテゴリーの記事