日向市の新設温泉施設を感染源とするレジオネラ症集団発生

宮崎県日向市の日向サンパーク温泉「お舟出の湯」は、平成14年6月20、21日に各200人ずつの体験入浴を実施後、7月1日に正式開業したが、レジオネラ症集団発生のため7月24日に営業停止となった。その間の入浴者1、9773名のうち295名が発症、うち7名が死亡した。患者喀痰と浴槽水から検出されたLegionella pneumophila SG1のDNA株が一致したことから、「お舟出の湯」が感染源と確定された。日向市設置の「日向サンパーク温泉施設レジオネラ菌原因等究明委員会」は感染の原因として、宮崎県の委員会が推定した8項目の他に
(1)施設関係者のレジオネラ症に対する知識と認識不足
(2)配管内の水の滞留とレジオネラ属菌増殖の可能性
(3)循環系統全体の消毒・清掃が不十分を加えた11項目を指摘し、改善対策として
(1)維持管理マニュアルの整備
(2)浴槽水の溢水の確保
(3)ろ過装置の消毒の徹底
(4)浴槽水の残留塩素濃度の測定と維持
(5)ろ材を多孔質セラミックから砂に変更
など、全24項目を指示した。この事例により、一旦事故が起きた後には、対策委員会をはじめ様々な対応が急遽実施されるのにたいして、事前の予防措置を関係者に認知・徹底させることの難しさを認識させられた。


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