公衆浴場での溺水後発症したLegionella pneumophila serogroup 6による劇症肺炎の1例

1996年3月9日夜、57歳の男性が大量飲酒後サウナへ行き、浴槽内で溺れた。直ちに救急施設に搬送され、人工呼吸管理となったが、翌10日には抜管。同日37.8℃の発熱、咳嗽、黄色痰が出現したが、解熱剤のみの処方にて11日には独歩退院した。退院後も発熱、咳嗽は持続し、12日夜には40.1℃に上昇、呼吸困難も出現し、次第に悪化したため15日午後入院した。当初より臨床的にレジオネラ肺炎を疑い、治療のかたわらBALFの培養、血清抗体価測定、尿中抗原測定、BALFのPCRにより診断に努めたが、確定診断に至らぬまま4月6日に他界した。その後、剖検肺膿瘍からLegionella pneumophila SG6が検出され、また保存血清のSG6に対する抗体価が有意な上昇を示したことから、本邦第1例のL.pneumophila SG6による劇症肺炎と確診された。その後のサウナ浴槽水調査では、菌は検出されなかったが、PCRによりレジオネラ属特異遺伝子は証明された。


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