Legionella pneumophilaの病原因子としてのスーパーオキサイドディスムターゼ

演者らはこれまで、L.pneumophilaに対する感染抵抗性に活性酸素系が重要であることをマクロファージあるいはマウスレベルで示してきた。またL.pneumophilaのスーパーオキサイドディスムターゼ(sodB、sodC)、カタラーゼ-ペルオキシダーゼ(katA)をクローニングし、宿主からの活性酸素の防御にシグナル配列を持つ分泌型蛋白質であるSodC-KatAの組み合わせが重要であろうというモデルを提出した。今回、sodCの欠損株を作製し、マウスに感染させてsodCの病原性を検討した。3×1O7の菌が肺に入るように鼻腔内投与した。2週間の観察期間中、野生株AM511はすべてのA/Jマウスを死亡させたが、AM511株よりカナマイシン耐性遺伝子を挿入して作製したsodC欠損株は40%しか死亡させなかった。このことからマウス致死活性でみるとsodCはL.pneumophilaの重要な病原因子であることがわかった。しかし、sodCが単に宿主により産生されたスーパーオキサイドの除去以外に、マウスを死に至らしめる他の病原因子の作用に関係している可能性もある。そこで、食細胞のスーパーオキサイド産生酵素であるNADPH oxidase欠損のA/J系マウス(A/J gp91phox-/)をC57BL/6 gp91phox-/-をA/Jに戻し交配することにより作成し、変異株を感染させた。sodC欠損株はA/J gp91phox-/マウスを死にいたらしめるので、sodCがスーパーオキサイドの消去以外にマウスを死にいたらしめる他の病原因子の作用に直接的に関与している可能性は低い。以上のように、分泌型蛋白質であるSodCL.pneumophilaの重要な病原因子であることが判明した。【会員外共同研究者】Dinauer MC(Indiana University)


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