感染症学雑誌第75巻第7号P.613第75回日本感染症学会西日本地方総会学術講演会後抄録[・]

EIAを用いたレジオネラ尿中抗原検出はレジオネラ肺炎診断法として広く応用され、感度・特異度共に有用である。レジオネラ肺炎の早期診断法としてのPCRはBALFや胸水にて有用であったとの報告があるが、より非侵襲的な方法での検体採取がのぞまれる。このため、レジオネラ肺炎の早期診断法として血液を用いたPCRの有用性について、マウスモデルを用い、BALFのPCR及びEIA法を用いた尿中抗原検出の有用性と比較検討した。
菌株:Legionella Pneumphila(ATCC33152株)を使用し、マウスレジオネラ肺炎モデル:5週齢、オスのA/Jマウスを用い、気管内へ調整したL.Pneumphila菌液を0.1mLずつ接種する方法で実施した。マウスより血液、BALF、尿の検体を採取し、DNAの抽出:CLONTECH社のNucleo Spinを用いて行った。PCR:プライマーはLegionella 16S rRNA geneをターゲットとしたLSP-GCG-SとCp3.2を用い、尿中抗原の検出:Binax社及びBiotest社の尿中抗原検出キットを用いて行った。
血液、BALFの培養は感染後3日目まで陽性で、血液及びBALFのPCRは、どちらも感染翌日から3日目まで陽性となった。その後、BALFのPCRは6日目には陰性となったが、血液のPCRの方は8日目まで陽性であった。尿中抗原の検出は感染後18日目まで陽性であった。
このことから、血液のPCRは検体採取がBALFを用いたときよりも簡便で、その感度も尿中抗原の検出に劣らないものであり、臨床でも有用な診断法である可能性が示唆された。


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