環境水由来レジオネラ属菌の選択培地による効率的検出法の検討

Legionella属菌の培地上での発育至適pHを調べるために、pHを0.5間隔での6.0〜8.0に調整したBCYEα寒天培地、WYOα寒天培地およびMWY寒天培地を用い、それぞれの培地での菌の発育状態を比較検討した。 Legionella pneumophilaの2株およびL.micdadei1株の発育は、選択培地のWYOα寒天培地において、pH6.5と7.0以外では著しく影響を受け、両選択培地は非選択培地のBCYEα寒天培地と比べ、発育至適pHの狭いことが確認された。選択培地組成中のvancomycin(VCM)添加濃度の影響を検討した結果、Legionella属菌の中にはその濃度に依存して発育が抑制される菌株があり、それらの発育抑制の程度は菌種および菌株により異なることが確認された。同様に、 Legionella属菌以外の菌についてもVCM添加濃度が選択性に影響することから、用いる選択剤の量は検水中のLegionella属菌の種類やそれ以外の菌の種類によって使い分ける重要性が示唆された。 Legionella属菌の検出におよぼす抗真菌剤amphotericin-B(AMPH-B)の効果をMWY寒天培地に添加して検討した。AMPH-BはLegionella属菌の発育にはほとんど影響せず、冷却塔水中から分離された糸状菌のAspergillus sp., Trichoderma sp., Scole-cobasidium sp.およびMucor sp.に対して、80μg/mLの添加濃度で顕著な発育抑制効果を示した。さらに、分離糸状菌の4株とLegionella属菌3株を用い各1株づつの混合培養において、培地中にAMPH-Bを80μg/mL添加することにより糸状菌の発育が抑制され、その結果として、 Legionella属菌が効率的に検出されることを見出した、としている。


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